オリーブオイルを使ってシーズニングをしたらベタベタする【グレープシードオイルを使おう】

シーズニング グレープシードオイル キャンプ

 

スキレットやダッチオーブンをシーズニング後、ベタベタしたことはありませんか?

ネットや本では、「シーズニングはオリーブオイルをつかいましょう」と書いてありますが、大間違いです。

私も、つい先日までオリーブオイルでシーズニングをしていましたが、使用する油を「グレープシードオイル」に変更したらベタ付きが無くなり、スキレットの黒光りが増しました。

これからは、「グレープシードオイル」の時代です。

 

ということで、「グレープシードオイル」を使ってシーズニング後のベタベタを解決する方法を紹介します。

 

結論:グレープシードオイルが最強

オリーブオイルでシーズニングしている方は、グレープシードオイルでのシーズニングを試してみましょう。

ベタベタせず、黒光りが綺麗に仕上がります。

 

オリーブオイルでシーズニングをするとベタベタする理由

シーズニング グレープシードオイル

ベタベタする理由は下記のとおり

  • オリーブオイルはヨウ素価が低い
  • 不乾性油であること

 

オリーブオイルは、被膜を作りづらい「不乾性油」に分類されます。

加熱することで多少の皮膜はできるようですが、ヨウ素価が低いのでシーズニング効率は悪いです。

 

「不乾性油」であること、ヨウ素価が低く加熱しても皮膜を形成しづらいことが、ベタベタの原因となっています。

 

ヨウ素価とは、油脂100 gに付加することのできるヨウ素(I2)のグラム数です。

この値が大きいほど試料中の脂肪酸の不飽和度が高い(二重結合の数が多い)ことを示します。

農林水産省HPより抜粋

 

ベタベタしていると、手で触った時に不快な思いをするほか、他のキャンプ道具や収納袋等にオリーブオイルが付着してしまう。

では、ベタベタを解決する方法を解説していきます。

 

ヨウ素価が重要となる

シーズニング グレープシードオイル

ヨウ素価が高いほうが皮膜の形成効率が良く、シーズニングに向いています。

また、ヨウ素価が130以上のものは、「乾性油」に分類され、加熱しなくても空気中で完全に固化する性質を持ちます。

 

▼日本で手に入りやすい油の「ヨウ素価」

油の種類 ヨウ素価
オリーブオイル 75~90
なたね油 95~105
グレープシードオイル 107~143
アマニ油 168~190

オリーブオイルはヨウ素価が低く、シーズニングには不向きであることがわかります。

オリーブオイルを使うくらいなら、なたね油を使ったほうがマシ。

 

この表では、アマニ油が最強ですが、アマニ油は熱に弱いという性質があります。

シーズニング後に油がパリパリになって剥がれることもあるので、シーズニングには不向きなようです。

 

そのため、最近ではグレープシードオイルを使ってシーズニングをする人が増えています。

 

グレープシードオイルを使ってシーズニングする

シーズニング グレープシードオイル

 

グレープシードオイルは、ヨウ素価が107~143と高く、乾性油に分類されるのでシーズニングに向いています。

かつ、日本でも手に入りやすい油です。

 

シーズニングのやり方

実際に、グレープシードオイルを使ったシーズニングを試してみました。

結果、ベタベタせず、黒光りが綺麗に仕上がりました。

 

シーズニングの手順は、

  1. スキレットやダッチオーブンを食器用洗剤で洗う
  2. 水分をよく拭き取る
  3. グレープシードオイルを薄く全体に塗る
  4. 中火で火にかける
  5. 約15分後、煙が落ち着いてきたら火を止めて冷ます
  6. 3〜5を3回繰り返す
  7. 完成

 

①食器用洗剤で洗う

シーズニング グレープシードオイル

製造時に使用された油を取り除きます。

 

②水分をよく拭き取る

シーズニング グレープシードオイル

布巾やタオルを使って水分をふき取り、自然乾燥させます。

 

③グレープシードオイルを薄く全体に塗る

シーズニング グレープシードオイル

薄く塗るのがコツです。

厚く塗るとムラになったり、煙が大量に出てシーズニングの効率が悪くなります。

 

外側にもグレープシードオイルを塗るのを忘れずに。

薄く塗り、加熱を繰り返すことで強力な皮膜をつくっていきます。

 

④中火で火にかける

シーズニング グレープシードオイル

強火で加熱して温度が上がりすぎると、油が焦げてしまいます。

そのため、中火で加熱します。

 

スキレットやダッチオーブンの温度が約200度(諸説あり)になるように加熱します。

中火で加熱すると効率よく200度付近を保つことができます。

 

温度が上がると煙が出てきますが、気にせずに加熱を続けましょう。

15分ほどで煙がおさまります。

 

⑤煙が落ち着いてきたら火を止めて冷ます

シーズニング グレープシードオイル

15分程で煙が落ち着いてくるので火を止めて自然に冷まします。

冷めるのに30分以上かかるので、のんびりと待ちましょう。

 

⑥グレープシードオイルを塗って加熱を繰り返す

シーズニング グレープシードオイル

油塗り → 加熱 → 冷却

この作業を3回程度繰り返せばシーズニング完了です。

 

くず野菜を炒めても意味がない

今までは、くず野菜を炒めることで鉄臭さを消せるといわれていましたが、その効果はありません。

鉄臭さを感じる場合は、皮膜の形成が不十分である証拠。つまり、オリーブオイルを使っている証拠です。

 

完璧な被膜が形成されていれば、食材が鉄臭くなることはありません。

グレープシードオイルを使うことで、効率よく皮膜形成できるので鉄臭さは感じません。

煙が出ても気にせずに加熱を続けることがコツです。(屋外での作業を推奨)

 

くず野菜を炒めるメリットをあえて挙げるとすれば、

  • 200度付近を保つ効果がありそう
  • 暇つぶしになる(シーズニングをやってる感がある)

くらいですかね…

 

何度も言いますが、くず野菜を炒めることで鉄臭さは消せません。

 

使用後のお手入れの仕方

シーズニング 洗剤

皮膜がきちんと形成されていれば、洗剤が使えます。

つまり、グレープシードオイルを使ってシーズニングをすれば洗剤が使えるということです。

 

シーズニングにオリーブオイルを使ってしまった場合、皮膜形成が不十分のため、洗剤を使うと錆びることがあります。

そのため、シーズニング後は洗剤は使ってはいけないと言われてきたのだと思います。

 

洗剤を使っても皮膜が剥がれることは無く、スキレットやダッチオーブンを清潔に保つことができます。

 

ベタベタを解決する方法

シーズニング グレープシードオイル

結論:グレープシードオイルを使ってシーズニングをする

 

グレープシードオイルを使うメリットは、

  • 「乾性油」に分類されるので、塗った後にベタベタしづらい
  • ヨウ素価が高いので皮膜を形成しやすい
  • 日本でも手に入りやすい

 

グレープシードオイルは、日本人には馴染みがありませんが、簡単に手に入ります。

日清 ピュア グレープシードオイルが手に入りやすいです。(Amazonや楽天でも売ってます)

 

余ったグレープシードオイルは、サラダのドレッシングやマリネなどに使用できるほか、炒め物や魚のグリルなどにも使えます。

揚げ物で使用すれば、カラッと揚げることができます。

酸化しやすい油なので、早めに使い切ることをおすすめします。